推しに出会った頃の話

当時の、

私の生活スタイルだが


通信制の高校に通っていたので

普段は、特にやることも無い

 

授業は月に2、3回だったので

ほとんど毎日、自宅学習ということになるのだが


みんなが授業を受けている日中、

自分は布団の中でゴロゴロしててもいいのかと


罪悪感は感じながらも、

自力で勉強する程モチベーションは高くない


勉強したところで、

行きたい大学もなかったし、

やりたいこともなかった


レポートさえ提出すれば

学校は卒業できるというので



目標もないまま、

時間をただ消費していたと思う


 その割りに、ずっと気持ちは焦っていて

一般の高校生は授業を受けているのだから


何か有意義に過ごさねばと思いながら

何をしていいのか分からない毎日だった


ちなみに通信に通っている友達は

バイトで稼いで好きなことに

お金と時間を使っていたが


当時の私は、バイトするのが恐怖で

働けるのかと怖くて踏み出せなかったし


バイトするくらいなら

お金なんて貰わなくていいから、

家にいたいと思っていた



そんなこんなで、ほとんど

日中は、ゲームをして過ごしていた(笑)


 

布団の中にいても

余計な事を考えそうだったので


頭文字Dのゲームを、

ちょっとやり込んでみようと

PS2のゲームを始めたのがはじまりだった

 

私は当時の、庄司慎吾が推しだったので

EG6を使用して、妙義ばかり走っていた


しかしなかなか強敵に勝てない事が続いて

(ちょっと、車を変えてみようかな…)と


ずっとEG6を操作していたので

FR車はどうしても使い慣れない


ビジュアル的には

「FC、FD、S15」辺りが好きなのだが


悩んだ結果

(お?インテグラってカッコよくない?)

私が目を付けたのは、インテグラだった


 

「スマイリー酒井」


(うわぁ…変なキャラだよ…

なんかそばかすの、全然イケメンじゃないな)


率直な感想は、

こんな感じだったと思う


私の目的は「インテグラ」であり

ドライバーのほうにはあんまり興味なかった(笑)


ただ、インテグラの操作感が

なんとなくマッチする感じがして

いい車だな、と凄く好きになったのと



酒井さんとバトルをしにいくと

インテグラ2台で走れるのが楽しかった


「スマイリー」という割に

中身は全然まともで、優しいキャラだ



(あれ?酒井さん優しいな)

そう気付いた頃には


推しが、

慎吾より酒井寄りになっていた


当時の心境が特に辛いものだった為

酒井の優しい台詞が身に染みるようで


プレーヤーを親身になって心配する姿や

明るく歓迎してくれる台詞



「よく来たな」「また来いよ」

「いつでもオレが付き合ってやるぜ」


こうやって、

優しく話を聞いてくれるお兄さんが

身近に居たら、ホッとしそう。


(酒井さんみたいな人が

近くにいてくれたらいいな〜)



こうして、いつからか

私の“理想の人像”になってしまった



好きになったきっかけは

これがはじまりだった